「ベビーマッサージって、赤ちゃんのためのものですよね?」
そう思っているママも多いのではないでしょうか。
もちろん、ベビーマッサージは赤ちゃんとのふれあいを楽しむ時間です。
でも、私が実際にベビーマッサージをしていて強く感じたのは、
「ママ自身も癒される時間になる」
ということでした。
赤ちゃんの小さな手や足に触れる。
体のあたたかさを感じる。
呼吸を感じる。
目の前にいるわが子を、ゆっくり見つめる。
そんな時間を持つと、忙しい毎日の中では気づけなかった「かわいい」「愛おしい」という気持ちが、自然と戻ってくることがあります。
この記事では、ベビーマッサージの効果について、なぜママの心にも嬉しい時間になるのかを、私自身の体験も交えながらお伝えします。
ベビーマッサージは赤ちゃんだけのためではありません

私がベビーマッサージを始めたのは、息子が生後2か月くらいの頃でした。
当時は、2人の育児の真っ最中。
上の娘はもうすぐ3歳。
息子のおむつ替えや授乳は昼も夜もあります。
そこに家事や外出も重なり、毎日をこなすだけで精一杯でした。
子どもたちにイライラしてしまうこともありました。
「もっと優しくしたい」
「もっとちゃんと子どもと向き合いたい」
そう思っていても、心に余裕がありませんでした。
そんなとき、2人を連れてベビーマッサージの教室へ行きました。
少し遅れて到着した会場は広く明るく、他にも同じくらいの月齢の赤ちゃんがたくさんいました。
焦る気持ちのなか、息子をおむつだけの状態にしました。
そして、オイルを使いながらゆっくり触れてみました。
その時。
久しぶりにちゃんと息子と向き合った気がしました。
そこで、ふと気づいたのです。
息子の小さな手、小さな足。
肌のぬくもり、柔らかさ。
息づかい。
ぎこちない動き。
「かわいい」
生まれてすぐのふにゃふにゃだった息子。
産後すぐの検診で助産師さんに優しくマッサージしてもらっていた小さな小さな息子を思い出しました。
今、自分のこの手で息子にふれてマッサージしている。
「愛おしい」
そんな気持ちが、自然に湧いてきました。

毎日、おむつを替えています。
お風呂にも入れています。
服も着せています。
もちろん、日常の中でもたくさん息子に触れています。
それなのに、その日のベビーマッサージは、いつものふれあいとは少し違って感じました。
私にとって“特別”でした。
ただ、息子に触れる。
ただ、息子を見る。
ただ、息子と一緒にいる。
その時間が、とても心地よかったのです。
今ここにわたしがいること。
今この瞬間を、自分の手で、目で、肌で、全身で感じられた。
自分自身がものすごく癒され、とても幸せだと感じたことをはっきりと覚えています。
そして、私は気づきました。
ベビーマッサージをしに来たのは息子のためだったけれど、
一番印象に残ったのは私自身がとても穏やかに癒され満足していたことでした。
なぜママが癒されるのでしょうか?

なぜ、私が癒されたのか。
私が感じた理由の一つは、ベビーマッサージの時間は、「赤ちゃんのお世話」ではなく「赤ちゃんと向き合う時間」になるからだと思っています。
普段の育児では、
「授乳しなきゃ」
「おむつを替えなきゃ」
「寝かせなきゃ」
と、やることがたくさんあります。
赤ちゃんのお世話をしているのに、気持ちの中では次の予定を考えていることもありますよね。
私もそうでした。
でも、ベビーマッサージの時間は違いました。
息子の体に触れながら、表情を見る。
小さな手足を見る。
体温を感じる。
呼吸を感じる。
今、目の前にいる息子にただただ意識を向ける。
すると、いつの間にか「お世話をする私」から、「この子と一緒にいる私」に戻っていくような感覚がありました。
それが、私にとって大きな癒しになったのだと思います。
ベビーマッサージについて、母親の精神面や母子の関係を調べた研究もあります。
母親が行うベビーマッサージについて、産後の気持ちや母子の相互作用、母親の自己効力感などへの影響を調べた研究をまとめたレビューもあります。
ただし、研究結果にはばらつきもあり、すべてのママに同じ効果があると断定することはできません。
だから私は、
「ベビーマッサージをすれば必ずストレスがなくなる」
というより、
「赤ちゃんとゆっくり向き合う時間が、ママ自身の心を整えるきっかけになることがある」
と考えています。
ベビーマッサージで「かわいい」が増えた

私がベビーマッサージをしていて、特に印象に残っているのが、
「かわいい」
「愛おしい」
という気持ちが自然に出てきたことです。
赤ちゃんの手は、本当に小さいですよね。
足も小さい。
フニフニとした体。
一生懸命に動かしている姿も愛おしい。
そんなことを、ベビーマッサージをしながら改めて感じました。
息子が生まれたばかりの頃のことも思い出しました。
ただただ小さな赤ちゃんだった息子が、今もここにいる。
息子が、娘が自分を選んで生まれてきてくれたこと。
そんなことまで思い出しながら触れていると、胸がいっぱいになりました。
毎日触れているはずなのに、
「こんなに小さかったんだ」
「こんなにやわらかかったんだ」
「今この瞬間、同じ時間を過ごしている」
と、改めて感じる。
それは、忙しい育児の中ではなかなか持てなかった時間でした。
ベビーマッサージは、赤ちゃんをよく見るきっかけにもなる

ベビーマッサージでは、赤ちゃんの体に触れながら、表情や反応を見ることになります。
「今日はよく動くな」
「この前よりしっかりしてきたな」
「ここを触ると嬉しそうだな」
そんな小さな変化にも目が向きます。
私自身、息子に触れながら、息子の成長をじっくり感じることができました。
毎日一緒にいるからこそ、少しずつ変わっていく姿には気づきにくいこともあります。また、息子の表情や動きに目を向けることで、息子の求めていることや欲求に気付くきっかけにもなりました。
じっくり見つめたり、ゆっくり触れたりすることで、言葉だけではないふれあいの大切さを感じるようになりました。
ベビーマッサージはまだ言葉を話せない赤ちゃんとのコミュニケーションのひとつ。特別な道具も必要ありません。
そして、ママの手や声は、赤ちゃんとのふれあいに欠かせない大切なものなのだと思います。
なお、WHOの産後ケアに関するガイドラインでは、健康な正期産の新生児に対して、やさしい全身マッサージを検討できるとされています。
一方で、マッサージによる効果についてはエビデンスの確実性に限界があります。
そのため、「マッサージをすればこの効果が得られる」と決めつけるのではなく、赤ちゃんの反応を見ながら、無理なくふれあうことが大切です。
【参考資料】
WHO「WHO recommendations on maternal and newborn care for a positive postnatal experience」
オキシトシンと親子のふれあいについても研究されています

ベビーマッサージについて調べていると、「オキシトシン」という言葉を目にすることがあります。
オキシトシンは、親子の関係や愛着などとの関連が研究されているホルモンです。
親子のふれあいや相互作用とオキシトシンの関連を調べた研究もあります。
ただし、
「ベビーマッサージをする」
=
「オキシトシンが増える」
=
「ママが癒される」
と単純に説明できるものではありません。
そのため、私は「オキシトシンが出るからベビーマッサージは癒される」とは考えていません。
私が実際に感じた癒しは、もっと身近なものでした。
赤ちゃんに触れる。
赤ちゃんを見る。
赤ちゃんの体温を感じる。
呼吸を感じる。
そして、
「かわいいな」
「愛おしいな」
と思う。
忙しい毎日の中で、そんな時間を持てたこと。
それが、私の心をほぐしてくれたのだと思います。
私が一番感じた効果は「自分の心が落ち着いたこと」

私にとって、ベビーマッサージを始めて一番大きかったのは、
自分の心に少し余裕ができたこと
でした。
息子のために始めたベビーマッサージでした。
でも、実際にやってみると、私自身がとても癒されていたのです。
「かわいい」
「愛おしい」
「この子と一緒にいられて幸せ」
そんな気持ちを感じる時間が増えました。
そして、それは息子との関係だけではありませんでした。
当時、娘は息子に少しヤキモチを焼いていました。
そこで、娘にもベビーマッサージをしてあげることにしました。
すると、娘との時間も少しずつ楽しくなっていきました。
さらに、娘が息子をマッサージしてくれることもありました。
そのうち、私のこともマッサージしてくれるようになりました。
気づけば、家族で触れ合う時間が増えていたのです。
ママが癒されると、家族との時間も変わっていく

ベビーマッサージを始めたからといって、毎日イライラしなくなったわけではありません。
子育てには、思い通りにならない日もあります。
それでも私の場合は、
「今日も大変だったな」
という一日の中に、
「今日もかわいかったな」
と思える時間が増えました。
息子に触れながら心が落ち着く。
娘との時間も楽しめる。
家族で笑う時間が増える。
そんな小さな変化が重なっていきました。
さまざまな研究でも、母親が行う乳児マッサージについて、母子の相互作用や母親の自己効力感などへの影響が報告されています。
ただし、研究には限界があり、すべての家庭で同じ結果になるとは限りません。
だからこそ、私はベビーマッサージは「ママのための特別な時間」としても大切にしています。
ベビーマッサージは、ママへの小さなご褒美

赤ちゃんのお世話をしていると、
「赤ちゃんのために何かしてあげたい」
と思うことは多いですよね。
でも、ママ自身が疲れていたら、なかなか心から楽しむことはできません。
だからこそ、
赤ちゃんに触れる。
赤ちゃんを見る。
赤ちゃんの体温を感じる。
赤ちゃんとゆっくり過ごす。
そんな時間を、ママ自身のためにも持ってほしいと思っています。
私にとってベビーマッサージは、息子のために始めたものでした。
でも、振り返ってみると、私自身が救われた時間でもありました。
毎日、授乳や寝かしつけに追われながら、
「今日も大丈夫」
と、自分の心にそっと言ってあげられる時間だったのです。
ベビーマッサージの時間は、赤ちゃんへのふれあいであると同時に、ママ自身がわが子を感じ、自分の心にも少し目を向ける時間。
そんなふうに捉えてみてもいいのではないでしょうか。
まとめ|ベビーマッサージはママの心にも寄り添う時間

ベビーマッサージには、赤ちゃんに触れることだけではない意味があります。
私自身の経験では、
- 赤ちゃんをゆっくり見つめる時間ができた
- 「かわいい」「愛おしい」という気持ちを感じられた
- 自分自身の心が落ち着く時間になった
- 娘とのふれあいも増えた
- 家族で笑顔になる時間が増えた
という変化がありました。
研究でも、母親が行うベビーマッサージと、母親の精神面や母子の相互作用との関連が検討されています。
ただし、効果には個人差があり、研究の確実性にも限界があります。
だから、無理に「ちゃんとマッサージしなきゃ」と思わなくても大丈夫。
赤ちゃんの反応を見ながら、やさしく触れてみる。
まずはそこからで十分です。
赤ちゃんを癒す時間が、気づけばママ自身の心をほぐす時間になっている。
私にとって、ベビーマッサージはそんな時間でした。
そんな幸せなベビーマッサージの時間を、たくさんのママに感じてほしい、次は自分から届けたい、という思いで活動をしています。

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